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釧路川ツーリング2日め


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9:00摩周大橋

朝は当地お約束の霧模様。ここの人達は洗濯干すの大変だなぁ


なんて思いながら、遅い出発。

何してたかって、前日に破損したフネの修理などなど
そんなのは前日にしておくべきだった。
この気温と湿度で接着剤はすぐには乾かない。


しばらくは弟子屈町内の護岸された中を下っていく。
これが下流で広大な釧路湿原を形成する大河とは思えない^^;


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通称"滑り台"と呼ばれる区間をクリアー

2つあり、ラフトで下れば楽しいと思う。
ファルトボートで通過するには、心臓に悪い。

間髪を入れずこの先には"南弟子屈の瀬"と呼ばれるファルト壊しの
箇所があるようで、自信が無ければポーテージ(上陸回避)すること。

と聞いていたが、それがどれかわからなかった。
後になってみれば、なかなかの落差と円柱の人口建造物が潜んでいる箇所があり
気がついた時は回避不能、意を決して突入したが、それだったのかもしれない。


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相変わらず倒木が多く、そこに向かっての流れに注意が必要。
潜木も多いが、川幅が広がったことで若干回避はし易くなった。


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人口建造物を見かけると、牧場らしい家畜臭がする。

好ましい香りではないが、どこか安心する。


もしここで何かあっても…


そんなことを考えるあたり、くろまるにはまだこの川は早かったようだ^^;


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陽が射してきた。


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後から見て「釧路川に来ました」と思える写真が撮れた。
行く前の時点で想像した釧路川イメージだ。


今後釧路川の話を誰かにする場合は、
屈斜路湖~弟子屈のアドベンチャー区間を前面に語るだろう。


中州に上陸してランチとした。
緊張も度が越えると、お腹が空かない(空いていることに気付かない)。


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ラワンブキ
ここにしか生えてないわけではないが、我が目で見えたのはここが初めてだ。


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釧路川橋

この橋を見て前述の"南弟子屈の瀬"は越えてたんだな、と確信できた。


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開発橋

カヌー旅において、橋梁は場所(地点)を知る欠かせない材料。


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瀬文平橋

目指す標茶・開運橋はもう少し


とか何とか言ってるうちに着いた。15:30頃ゴール


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


上陸すると、テントを片付ける親子3人がいた。
聞けば昨日、屈斜路湖からここ標茶まで1日で来たと言う。着いたのは19:00

何とかゴールして丸一日休養していたようだ。


でもフネが壊れて下れないのでここで終わりですと。


密林区間・岩盤区間、1日で漕いだなんてスゲー


修羅場をくぐり抜けた人達は話が合う。初対面の立ち話であったが、


いつか四国のまったり川を下りましょう

そう約束をして、彼らの出立を見送った。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


釧路川下りで良いところは、弟子屈▲/標茶▲と下ると、毎日温泉に入れる事。
この日も例外なく近くの富士温泉に浸かり、リラックス。本当にありがたい。


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温泉の近くに公園があるのだが、


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ゾウさんの目がリアルで恐かった。



続く
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眺湖橋(Chokobashi)が見えてきた。
釧路川の源流であり、ここが川下りの始まり。期待に胸を膨らませ突入


と思いきや、橋下に杭が隠れており船をぶつけてしまう。
どうやら私は歓迎されていないようだ。


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釧路川は護岸されていない箇所が多く、自然の姿を留める-


ええ、確かにそうですね。
人が容易に立ち入ることができないので、この姿の変えようがない。

川幅があまり広くない上、流れが速い。
それでいて、岸から右に左に倒れた木や、沈んでいる倒木だらけ。
川自体が蛇行しているためカーブが多く、見通しが悪い。

いずれも四国の大河では経験したことのないもので、
それらを一度に経験することになった。


これ死ぬ


とまでは思わなかったけど、カヌーを壊さずに下ることができるのだろうか。


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美留和橋(Biruwabashi)事前情報では、ここからが本当に険しい区間であるようだ。


ここまでで引っかかったり沈するようであれば、ここで上陸するべき。


そんな事を書いてあるサイトもあった。

ここから本当の正念場が訪れます。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


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沈しました。


倒木が流路を完全に塞いでおり、枝を避けたら船体が横になって、ゴロン
幸いそのすぐ先に浅瀬があったので、一旦上陸して体制を立て直すことができた。


体制は立て直っても、不安は広がるばかりだ。


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背筋凍りました。


人、いないよね…。

思わず辺りを見渡してしまったが、現れないことを切に願った。


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最大の難所"土壁"

激しい流れが倒木・潜木に向かって流れており、
そこに流されるとフネをひっかけて、最悪の場合クラッシュとなる。


浅瀬があればカヌーから下りて、歩いて先の流れを観察することは欠かせない。

それだけ慎重にスカウティングしても、
一度ササっているカナディアンカヌーの方へフネー流れていき、焦った。

窮地に立たされた人間は信じられないパワーが炸裂する

よく言われることだが、どうやら真実のようだ。

ナメック星の最長老さんに会わなくても、
釧路川に来れば眠っている真の力を引き出すことができます^^


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


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無事に本日のゴール予定地"摩周大橋"まで来ることができた。

既に先客が上陸して幕営している。

ここは橋のすぐ横に道の駅、その対岸には温泉があって、S級のキャンプ地。


オヤコツ地獄は地獄と言う名の天国
釧路川は聖地と言う名の生き地獄


同じ一日で天国と地獄を行ったり来たり。


何より、ヒト/フネどちらも無事で良かった。明日もカヌーを楽しむことができる。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


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橋の銘板の上
ブレーメンの音楽隊かと思ったら、全部イヌだった。



続く

ついに、ついにやってきた。


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家を出て丸一日、ようやく釧路川下りのスタートラインに立った。


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預けていたカヌーを受け取り組み立て、荷物を積んでいざスタート!

釧路川の源流は屈斜路湖、しばらくは湖を漕ぐことになる。
空は今にも泣き出しそうだが、幸い風は弱い。順風満帆


なんてことは、今だから言えるw


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漕ぎ始めてすぐ、湖面から白いモヤが立ち込めているのを発見、近づいてみる。


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湖に手をつけてみた。温かい^^
湖底から温泉が湧き出している。圧倒的な量の湖水を温水に変えるそのパワー。
無尽蔵な地球の力を感じずにはいられない。

いかにスグルのパワーが強大でも、その源は個人。
対して、ネプチューンマンの力の源は地球そのもの。いくらスグルでも分が悪い。
誰だったか(テリーマン?)、そんなこと言ってたのを思い出した。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


雨が降り出した。
と言っても、どうせ水の上だ。あまり気にならない。


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噴煙を上げる壁が近づいてきた。


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「オヤコツ地獄」


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フネを着ける。ここは一度来てみたかった場所だ。


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地球が盛んに活動している場所で、その息吹を間近で感じることが出来る。


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先客あり。カナディアンカヌーで上陸、入浴を楽しんでいた。


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うまい具合に湯船が出来ており、早速浸かる。


熱い!!

すぐに湖水を招き入れてぬるくする。
しかし地球の無限パワーは怯まず、温度はなかなか下がらない。
とか何とか言ってる間に湯に慣れてきた。ちょうど良い塩梅^^


とても気持ちよい。
こういう出来事があると「カヌー始めて良かったなぁ」と改めて思う瞬間。


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ふと湖に目をやると島が見える。湖の中にある島としては日本最大。その名も"中島"。

屈斜路湖には一時期"クッシー"なる未確認巨大生物が噂になったが、
前述の通り酸性の温泉水が豊富に流れ込むため、実際の所生物はきわめて乏しい。


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とても気持ちよいのでこの場を離れたくないが、先々どうなるかわからない。


また来れますように。

次に来る時は、タマゴにイモ、岩カキもいいな。持ってきて蒸すんだ。


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流れの無い湖を漕ぐのは割と辛い。風が出てくると尚更。


小一時間漕いで、ようやく湖の出口=釧路川の始まる"眺湖橋(Chokobashi)"
が見えてきた。こんな小さい流れ出しが、あの大きな湿原を形成するのか…

あらゆる生命の始まりがここかと思うと、非常に感慨深い。


いや、今思えばそんなこと言ってられるのはここが最後だった。


この橋が生き地獄の門になるとは、この時は知らない…。



続く

夜が明けた。

と言っても、釧路に着いてから小一時間しか経ってない。北の夜明けは早いのだ。


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四国からしたらこの時期に17度とか、それだけで天国。
始発列車が出る前に、ロー○ンに朝昼兼用ごはんを買いに行った。


今日から川下りが始まる。


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乗るのは網走行き。
しかしながら、先発「快速はなさき」「根室行き」は、とても魅力的だ。


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結局、釧路川への情熱が勝った。くろまるが乗るのは、こっち

と言っても行き先表示板が違うだけで、車両・色・編成 全て同一。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


釧路を出て2,3駅行くだけで、蛇行する釧路川が見え隠れ。
早々にそれらしい風景(湿原)が姿を現す。


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細岡は3日間のカヌーを終え上陸する予定の地。
数日後、ここに無事に上陸できているのだろうか。

期待と不安が入り交じりながら、列車は北上する。


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標茶(Shibecha)に着いた。ここで行き違いのため、10分ほど停車。


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跨線橋に上がってみた。


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この駅は、廃止になった標津線が発着していた駅。
遺稿があれば…と期待を抱いたが、限られた滞在時間ではわからなかった。


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列車は北海道らしい直線区間をひた走る。


昨晩ほとんど寝ていないのに、結局この移動車内でも寝なかった。


楽しいから眠たくない。


仕事とは大違い^^;



続く

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はるばる北海道にやってきた。

目的は川下り、その川の名は「釧路川」
多くのカヌイストが憧れる日本屈指の名川である。


カヌーを始めて半年も経たないうちに来て良かったのだろうか。
①まだ早かった
②早いうちに苦境を経験できて良かった


それは川を下ってみるまでわからない。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


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今回は飛行機で北海道上陸、そこからは列車。


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北海道の列車はかっこいい。
精悍なマスクと、広い広い大地を駆け回る性能を兼ね揃えた精鋭が揃っている。


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くろまるが乗るのはこっち。

四国でもよく見かける、思わず「ここでもおまえか」

貧しいくろまるは、北海道でも18切符で青春するんだ。


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何かと話題の多い「夕張」行き


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途中の新夕張で下車
この駅から先(新夕張~新得)は特急列車しか走っておらず、
特例として18切符のみで特急列車自由席に乗ることが出来る。

その列車は時間通りに来たとして、2時間後だ。


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時間通りに列車が来たとして

2時間待ち? と思ったのが甘かった。
大雨でダイヤが乱れて、乗車予定の下り列車がまだ上ってもいない状況。

外は雨、街灯は少なく真っ暗だ。
ケータイで調べたところセブン○レブンがあるのはわかったが、
駅から出るなんて、とてもとてな降り方だ。


さぁ、困った。
まだカヌー始まってないのに。上陸して3時間しか経ってないのに。
今回も北海道という嘆きの壁が立ちはだかる。前回も、前々回も… →両方今年


でも、内心嬉しかったり^^
時間がある身としては、偶発的な出来事は歓迎だ。


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動けなくなった我々を見て、駅員さんが一枚の紙を差し出した。


何と釧路までの魔法の紙。
それはまるで空から垂らされた蜘蛛の糸。駅員さんはお釈迦様。

史実と違うのは、ここが地獄で無かった事。骨肉の争いは生じない。


この日は池田まで行くことができれば御の字だったので、
(列車が遅れて)本当に申し訳ありません」
「いえいえ、こちらこそ(釧路まで行けるようにしてもらって)本当に申し訳ありません」


結局列車は5時間遅れたが、ここにいた者(4人)が争議になることはなかった。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


23時40分頃、列車は新夕張駅を発車した。


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通路まで人で溢れかえっており、時間だけ考えるとなかなかの混み具合。
くろまるのような難民より、多くは札幌に出ていて帰宅が困難になっていた人達だろう。

帯広まで座れることは無かったが、立ったまま寝ていた。


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帯広駅で釧路行きの「スーパーおおぞら」に乗換え


幼少の頃から鍛えた席取りダッシュで、座席を確保。
この無意味な私利私欲の勝負が大好きです。タダ乗りの分際でw



そうして一夜限りの夜汽車は発車した。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


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釧路に着いたのは3時半を回っていた。
運転手さん、駅員さん。本当にお疲れさま。

始発列車の発車まで2時間を切っていたためか駅が開放されていて、またまた助かった。


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外に出てみると霧の街のウワサに違わず、街は白く包まれていた。


肌寒い。ここは間違いなく北海道。


夜が明けると、いよいよ冒険が始まる。


ここまで列車内でのうたた寝程度。
一般的には完全寝不足だが、まだまだ元気。



続く

朝目が覚めると、辺りの石ころが濡れていた。晩のうちに雨が降ったようだ。
焚き火は完全に沈下していた。


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口屋内沈下橋をくぐってスタート


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橋を潜ったところで口屋内の集落と、黒尊川(Kuroson-gawa)の流れ込みが見える。
この黒尊川がまた良いらしい。琵琶湖や熊野川、その他諸々の川でも言えることだが、

支流や流入河川にこそ妙味あり。

川で泳いだり魚捕ったりすると、よくわかる。四万十/黒尊も例外ではないのだろう。


ただ、リバーツーリングとして下る場合は本流が良いと思っている。
支流は浅い箇所が多く底を擦ったり、流れが急な上に川幅が狭く操舵しにくい面が多々ある。


これはくろまるの指向と実力不足ということかもしれない。


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口屋内の赤鉄橋

前述の通り、沈下橋が落ちてしまったので現在の生活橋はこちら。


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勝間の沈下橋


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この橋は橋脚が3本足になっている(口屋内は土塁)


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橋脚には流木が引っかかっていた^^;


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かわらっこ村の岸が見えてきた。間もなくこの日のゴール

実はこの日の天気は雨。と言っても降り続けではなく、にわか雨→曇りの繰り返し。
(この時期)カヌーを漕いでいる時は雨降りでも良いが、上がった時は晴れて欲しいな。


そんな願いも虚しく、この後雨が激しくなりました。


車を取りに行って、そこにフネと道具一式を3往復で運んで、
それらを片っ端から車に積み込む。濡れていることなんてお構いなし。


カヌーを始めてからと言うもの、全日晴れたことが1度も無い。
オカでは自称晴れ男なのに。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


昨今、川と人との間には大きな隔たりができてしまいました。


良い子は川で遊ばない


川の恐ろしい面ばかりが強調され、人々は川から遠ざけられた。
川には徹底的に護岸工事が入り、更に遠い存在となっていった。


ここ四万十川の流域では、川が人々の生活にとけ込んでいる。

それは便利や楽チンとはほど遠い生活。観光地のように良い面ばかりではない。


だからこそ残された自然の原風景。
四万十川が 最後の清流 と呼ばれる所以ではないだろうか。



カヌーと言う川から最も近いところに身を置いて、それを少し感じることができた。


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帰り道は更に大雨、雷まで

カヌー中にここまでのことにならなくて良かったかな~
と思いつつ帰宅の途についた。




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最後の清流

四万十川のためにある代名詞と言っても過言ではない。
その名声は、四国を訪れる旅人を魅了してやまない。

しかしながらそれは 日本一きれいな川 というわけではない。
水質で言えば、それは同じ県内を流れる仁淀川に軍配が上がる。


では何が 最後の清流 なのか。川を下ることで体感することにした。


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江川崎(Ekawasaki)からスタート

これより上流は岩が多かったり、
水力発電に水を抜かれる(=底を擦る) or 放水(=急流)

初心者には少々厄介な区間。
多くのカヌーツアーはここ江川崎からスタートする。そこはくろまるも右にならえ、だ。


ハイ○ケンは滅多に買うことが無いので、嬉しくて船首に乗せた。
気分はチュウベエ師匠を乗せたマキバオー。


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特徴的な赤い欄干の橋


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よく見ると橋の上に人がおり、こちらをパパラッチ

四万十川をカヌーで下っている

最後の清流を際立たせる構図なのだろう。そのモデルがくろまるで申し訳ない気持ち。
もっとも、乗り手ではなくカヌーを撮っているのだろうけど。


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四万十を象徴する物件が見えてきた。


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岩間(Iwama)の集落と、沈下橋

欄干を付けないことで水が素直に流れ、橋の流出を防ぐ
建造費と補修費用を抑えつつ生活に役立てる、先人の知恵の産物である。

全国的にはこの形態の橋は多いが、それらは潜水橋(sensuikyo)と呼ぶ。
沈下橋(chinkabashi)と呼ぶのは四万十川だけだ(知る限り)


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橋のたもとには、カヌーで上陸して川遊びしているとおぼしき方々の影。


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橋を下から見上げることができるのも、カヌーの魅力。


本当は橋の前後は流れが複雑な場合が多く、流木が引っかかっていることが
多々あるので、(パドルを離して)写真を撮っている場合ではない(^^;)


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このド田舎に不釣り合いな大きな建造物が姿を現した。


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芽生大橋(Kayo-ohashi)

景観保護と言う点ではアレだが、住民にとっては無くてはならない橋。


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四万十川の川旅では欠かせない集落・口屋内(Kuchiyanai)の小学校が見えてきた。
川を挟んで両岸に集落があり、子ども達はこの沈下橋を渡って通学していたが…


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この橋は昨年の水害により、落橋してしまった。


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この橋が失われても集落の少し下流に大きな鉄橋が架かっている。
車は大きな問題とはならないが、その新橋の橋桁は水面から高い。

徒歩・自転車にとっては迂回と坂がとても気の毒だ。
沈下橋が簡素な橋と言っても、この過疎地域で橋の補修は易々進まないのだろう。


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ここの河原に上陸して、キャンプすることにした。
河原から少し離れるがトイレ&水がある。ダッキーで下っている先客がいた。


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落橋して通行止め(=人も車も通らない)となっている橋の上で、サパーを試みた。
後生大事に持ってきたハイネケンと、レトルトカレー、カップ焼きそば。

いつも思うけど、カップ「焼き」そば。焼いてない。「ふやかし」そばだ。
そんなことが気にならないくらい、ここでは何食べても美味しい。


この後流木を拾い集めて、一人焚き火をした。


そうして四万十の夜は更けていった。



続く

夜が明けた。


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昨日以上に良い天気の予感。朝の神事を控え、社の前に集合。


その前に、御来光に期待して東の空を眺める。


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太陽が上がる場所を中心に、徐々に空が赤く染まっていく。


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ん~もうちょっと


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天狗峰は、太陽の光線を一身に受け赤く染まっている。


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上った!!
素晴らしい御来光です。


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朝早く(夜中のうちから?)登拝してきた人達が続々現れ、山上の朝とは思えない賑わい。


朝の神事、朝食を取り、下山開始。


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道後の平野と松山の市街地が見える。


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この山の峰には、ポツンと一軒家が見える。

調べてみたら、この家屋はかつて存在した「石鎚村」の住民の末裔だという。

この麓(谷間)の集落は石鎚山の登山基地として栄え、旅籠が軒を連ねていた。

しかし、ロープウェイが開通してからは人の流れがすっかり変わってしまい
(宿泊する必要がなくなって)村はすっかり寂れて、廃村の道をたどった。


これは四国八十八ヶ所の門前街や、
かつての幹線国道でよく見られる廃業した商店・宿泊施設の事情とよく似ている。


本四間には連絡橋が架かって、確かに便利になった。
石鎚山にしろ四国八十八ヶ所にしろ、より多くの人達が体験できるようになった。

しかし、それは"手軽"になってしまった=神格が下がってしまったということでもある。


それによって観光地と化して、リピート率が低下した。
(巡礼は時期が来たら必ず行くものだが、観光は"一度行ったらもう行かない"が圧倒的に多い)


昔は寺社参拝が旅行の主力だったこと、今はレジャー多様化の時代


四国にはあまり良い風は吹いていませんね…。


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振り返ると石鎚山の山容がよく見える。


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下りるのは本当に早い。今朝までそこに居たとは思えないほど。
それにしても、素晴らしいお天気。


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成就社の近くの遙拝所(山に上がれない人が参拝して同等のご利益を授かる場所)は、
昨日にも増して多くの登拝者達がお参りしている。


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木々の間からは、お山が少し顔を出していた。


そして程なく成就社到着。2日間に渡る、お山開きの登拝が終わった。


自然の中に身を置いてみると、今まで見えなかったもの、自身が少し見えた気がする。


お山登りは楽ではないけれど、また来たい。


山は神様、そこに来ることは巡礼だと思っているから…。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


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え~
昨日ですね、頂上社(山荘)の前で御神酒解禁とか言って一杯やった後。
砂利に足を取られて転んでしまいました。


下りる時、ヒジとヒザがとても痛かった^^;


お山登りと関係ないところで、思い出を作ってしまった。




成就社の出発以来、参道(登山道)・山容共にすっかりガスに覆われ
景色は何も望めない状態が続いていた。


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二の鎖の手前(成就ルート/土小屋ルートの合流点)に差し掛かった時、
前を行く人達の足が止まり、歓声が上がった。


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雲海だ!


振り返ると雲海、そして瓶が森(Kamegamori)が頭を出した。


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法螺貝(horagai)を抱えた行者さん達の大合唱

そうしているうちに、参道は再びガスに覆われた。雲海はほんの一瞬の出来事であった。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


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何番目の皇子(天狗さん)だろうか?


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時々ガスが流れて、石鎚のお山が姿を現す。その山容はまさに(絶)壁であり、神々しい。


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頂上の弥山までは、あと少し。


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すっかり晴れて、面河渓谷を見下ろすことができた。


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ついに到達


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標高1982m、石鎚山の頂上


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お山開きのこの期間(7/1~10)は麓の本社から御神体が上がってきており、
こちらの頂上社でその姿を拝むことができる。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


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今宵のお宿は、こちら頂上山荘山小屋であり、神社に併設された宿坊でもある。

寝床はいわゆる 雑魚寝。お山では神の元に皆平等なのだ。


ここにいる多くの人達は日帰り登拝のようで、時間が経つにつれ一人 また一人と下山して行く。


神域は本来の姿を取り戻して行った。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


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石鎚山には頂上(とされる地点)が2つ存在する。

一つは頂上社がある弥山(Misen)、
二つめは三十六番目の皇子が祀られる天狗峰


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後者は両側断崖絶壁の危険な道のため、パスする人が多い。


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天狗峰頂上=三十六皇子在所


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今、石鎚山のイメージ写真やイラストに出てくる尖峰の上に居る。


更にここから先の峰へ続く道のようなものが。
…気のせいということにして、来た道を慎重に帰ります。


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眼下(東側)には、雲海が見えて歓声が上がった二の鎖の辺りが見えた。


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振り返ると天狗峰がきれに見えるようになっていた。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


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17時から夕方神事の時間。
神主さんの先読みに続き、慣れない祝詞(norito)を読み上げる。


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祝詞を一通り読み終えると、回れ右。
天狗峰に向かって般若心経を一巻読誦した。


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再び広る雲海


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石鎚の神々から、最高のプレゼントを賜った。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


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神事を終え、御神酒を飲むことが許された。


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夕陽もまた、素晴らしいものだった。


日常生活で感じられない「生きている」という感覚。
一日の業を無し終えた、そう思えたこの瞬間。


やっぱりお山はいい。



続く



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